StaffBlog

高気密高断熱の家は夏暑い?雪国仕様のフラットルーフが涼しい理由

【函館の家づくり:夏の快適編 Vol.1】冬は「入れる」、夏は「防ぐ」!雪国仕様の家が夏も涼しい理由

家づくりを検討される際、函館の厳しい冬を乗り切るために「高気密・高断熱の家」を希望される方が増えています。

ただ、「冬の熱を逃がさない魔法瓶のような家」と聞くと、「それなら、夏は逆に熱がこもって暑くなるのでは?」と心配になる方も多いのではないでしょうか。

実は、設計の工夫と設備の正しい使い方さえ知っていれば、高断熱の家は夏も最高に涼しく、快適に過ごすことができます。

本州とは違う「函館の夏」を最も賢く、涼しく乗り切るための省エネ術を紐解いていきましょう。

≪シリーズ記事≫

【函館の家づくり:夏の快適編】
2026.08.01(第4回)
エアコン弱風は逆効果?函館の夏を「1台」で乗り切る超省エネ全館空調
2026.07.17(第3回)
高気密高断熱の家なのに「廊下が暑い」原因は?部屋ごとのエアコン冷房の限界と対策
2026.07.03(第2回)
冷房をつけると寒い、消すとジメジメ?高気密住宅の「不快な湿度」を解決する裏ワザ

397512.jpg

1. 夏の南窓の真実:自然が味方する「太陽の角度」

冬を暖かく過ごすためには「南側の窓から太陽の熱を家に入れる」ことが鉄則ですが、夏の場合は全く逆になります。「いかに太陽の熱を家に入れないか(日射遮蔽)」が最重要になります。

「それなら、夏の南側の窓からは強烈な熱が入ってくるのでは?」と心配になりますが、実はそうとも限りません。

ここで重要になるのが「太陽の角度」です。

冬は太陽の位置が低い(約25度)ため、日差しが部屋の奥深くまでたっぷりと差し込みます。

しかし、夏は太陽がほぼ真上(約70度以上)から照りつけます。

そのため、南向きの大きな窓であっても、夏の直射日光は窓際の床を少し照らす程度で、部屋の奥までは入ってこないのです。

自然の摂理として、夏は南窓からのダイレクトな熱の侵入は意外と少ないようになっています。

Gemini_Generated_Image_sk0sdbsk0sdbsk0s.png

2. 「軒」がないフラットルーフでも涼しい理由

夏の強い日差しを防ぐための一般的な手法として、屋根の「軒(のき)」を長く出すという設計があります。

これは日射遮蔽の観点から非常に理にかなった方法として、住宅建築において広く採用されているスタイルです。

しかし、雪国の函館においては、敷地の立地条件や落雪リスクの軽減、建築コストの最適化など、複合的な条件や設計上の合理性から「フラットルーフ(平らな屋根で軒がないデザイン)」が採用されるケースも少なくありません。

「軒がないと夏は屋根から熱が入って暑いのでは?」と思われるかもしれませんが、ここで「フラットルーフ+太陽光発電パネル」の組み合わせが絶大な威力を発揮します。

屋根の上一面に敷き詰められた太陽光パネルが、ほぼ真上から照りつける強烈な直射日光を遮る「巨大な日傘(遮熱板)」の役割を果たしてくれるのです。

パネルが熱を吸収・ブロックしてくれるため、屋根そのものの温度上昇が物理的に抑えられ、結果として室内に熱が伝わりにくくなります。

「太陽光パネル=電気を創るもの」というイメージが強いですが、実は軒がなくても夏の家を涼しく保ってくれる「強力な遮熱アイテム」という裏の顔も持っているのです。

ソーラーパネル.jpg

3. 外側の設備に頼らない、雪国ならではの窓の工夫

もう一つ、夏の省エネの教科書でよく推奨されるのが「窓の外側にシェード(日よけ)を付ける」という方法です。

もちろん有効な手段ですが、函館のような雪国では、冬場に可動部が凍結したり、雪の重みで傷んでしまうといったリスクも考慮しなければなりません。

そのため、無理に外側の設備に頼るのではなく、「窓の断熱性能」と「室内側の工夫」で熱をシャットアウトするアプローチが、雪国では非常に有効になります。

圧倒的な断熱・遮熱性能を持つ「トリプルガラス」を採用し、さらに室内側にハニカムスクリーン(断熱ブラインド)などを組み合わせることで、雪害のリスクを気にすることなく、夏の日差しをしっかりと防ぐことができます。

こうした「気候風土に合わせた現実的な設計」こそが、1年中快適に過ごすための秘訣なのです。

25474862.jpg

次回予告:エアコンの効きが悪い原因は「湿度」?

建物の設計(太陽の角度やパネルの日傘効果)によって、外からの熱をシャットアウトすることはできました。

しかし、これだけではまだ完璧ではありません。高気密住宅には、「外の熱を入れない代わりに、生活で発生した『湿気』も逃げにくい」というもう一つの特徴があるからです。

次回は、夏の不快感の最大の原因である「湿度」に打ち勝つための、高断熱住宅ならではの「エアコンの正しい使い方(再熱除湿の裏ワザ)」について、プロの視点から詳しく解説します!お楽しみに。

>>お問い合わせはコチラから<<

>>モデルハウスご来場予約はコチラから<<

************************************

こちらの記事も併せてお読みください
≪シリーズ記事≫
【函館の家づくり:冬の快適偏】全4回
2026.04.15(第1回)
最近の家はなぜ窓が少ない?函館で建てる省エネ住宅の本当の理由

【2026年 最新省エネ住宅】全6回
2026.01.23(第1回)
【2026年最新】省エネ住宅キャンペーンと住宅ローン減税はどう変わった?今から始める家づくり完全ガイド

【参考記事】
2025.12.27
住宅ローン減税は5年延長へ|閣議決定で2030年まで継続【税制改正大綱】
2025.11.29
【2026年最新】みらいエコ住宅2026事業 発表!GX志向型住宅の補助金は最大125万円に|住宅省エネ2026キャンペーン