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新築住宅のつくり方@ハウジング・コバヤシ ③

2019.08.01家づくりについて

シリーズ連載『新築住宅のつくり方』の第3回目をお贈りします。

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前回までに地盤を掘る土木工事は一段落しましたので

次は建物のなかでも特に重要な部分である『基礎』を

鉄筋コンクリートで作っていきます。

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鉄筋コンクリートはよくよく建築用語で"RC"(あーるしー)と略して呼んだりしますが

何の略か知っていますか?

鉄筋コンクリートの事を英語では"Reinforced Concrete"と書き

『れいんふぉーすど こんりーと』と読みます。

意味は『強化されたコンクリート』という意味で

単語の頭文字をそれぞれ2文字取って"RC"と呼ばれています。

ちなみにコンクリートの主成分はセメントですが

セメントは水と混ぜると化学反応を起こして固まります。

水が乾燥して固まるのではないですよ?

ただし、硬化が終わる前に水分が蒸発してしまうと硬化不良となり、

硬化が終わっても水分が余分に残っているとこれも硬化不良になります。。。

セメントの材料は石灰石、粘土、けい石、酸化鉄原料、せっこうなどで

セメント粉に砂と水を混ぜるとモルタル、

水と砂利を混ぜるとコンクリートとなります。

コンクリートは押し潰される圧縮強度は強いのですが引っ張れると弱いので、

逆に引っ張り強度の強い鉄筋をコンクリートと一緒に固める事で

圧縮と引っ張りの強度両方を持てるようにしているのです。

建物の基礎の形式は幾つかありまして、

凍結深度の浅い本州ではベタ基礎と呼ばれる耐圧盤基礎が多いようですが、

北海道では凍結深度が比較的深い関係もあって

住宅の基礎の多くはフーチング付き布基礎という逆T字形の基礎で施工されます。

住宅の断面は概略このようになっていて

下図の赤丸で囲んだ部分がフーチング又はベースと呼ばれ(以下ベースと呼びます)、

基礎の一番下で建物の荷重を地面に伝える大事な部分です。

矩計図.jpg

まずは前回敷き固めた下地の上にこのコンクリートを流し込む木枠を組み、

ベース部分の中に入れる鉄筋を組みます。

14.jpg

そして基礎の立ち上がり部分となる『布基礎』という垂直部分の鉄筋も組みます。

15.jpg

鉄筋は酸素に触れていると錆びる特性があるので、

コンクリートに埋まった時に空気から隔離する距離が定められていて、

これを建築用語では『かぶり厚』と言います。

鉄筋は、この『かぶり厚』を確保しながら精度良く組み上げていきます。

排水管などが貫通する箇所や後に点検用の人通口になる開口部の周りには補強用の鉄筋も入れます。

いよいよコンクリートを流し込みますが、

建築用語ではこの事を『コンクリート打設』と言います。

お子さんにミニカーを買ってあげた親御さんも多いのではと思います。

工場からミキサー車で運ばれてきたコンクリートを、、、

17.jpg

ポンプ車で圧送して木枠の中に流し込み『打設』していきます。

19.jpg

余談ですが、このポンプ車は『シンゴジラ』でも大活躍しましたね。。。

ベースのコンクリートが打設し終わると下の写真のようになります。

現場の周辺にはA型バリケードを置いたりバリヤネットを張って関係者以外は入らないように

注意喚起していますので、危ないですから興味津々でも断りなく入ったりしてはいけませんよ?

20.jpg

基礎を貫通する穴が必要な箇所には厚紙などで出来たパイプを留め付けて於きます。

貫通部は補強筋が空気に近くなるので、主筋から周辺に錆止め塗料を吹き付けます。

21.jpg

冬季間の場合の作業はテントの中で行われ、コンクリート打設後は必要に応じて

練炭などの熱源を使ってテント内の温度が下がり過ぎないように管理します。

22.jpg

ここまで進んだらベースのコンクリートが固まるまで一定の時間を置きますが、

これを建築用語で『養生期間』と言って、打設時期の気温やコンクリートの品質などにより

目安が定められていますので、状況により現場監督が総合的に判断します。

ふぅ~、、、今回はここまでとしましょう。。。。

次は基礎の立ち上がり部分にコンクリートを流し込むための

型枠(かたわく)と呼ばれる板を組み付けていく作業です。

なるべく専門用語も簡単な言葉に置き換えて、詳細な専門知識や施工指針などは省いておりますが

もしも、もっと専門的に詳細な説明を聞きたいという方がいらっしゃいましたら、、、

、、、受け付けませんのでご自身でgoogle先生に聞いてみるか専門書で調べてください(笑)

前回までのバックナンバーは以下からご覧ください。

新築住宅のつくり方@ハウジング・コバヤシ ①

新築住宅のつくり方@ハウジング・コバヤシ ②

それでは次回をお楽しみに!

続きはこちら

新築住宅のつくり方@ハウジング・コバヤシ ④

新築事業部 境←(一級建築施工管理技士・二級建築士・宅地建物取引士)


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