新築住宅のつくり方@ハウジング・コバヤシ ⑤
2019.08.18|家づくりについて
皆さん元気にお過ごしでしょうか。
立秋も過ぎてお盆休みも終わったというのに今年も残暑厳しいですね。。。
こんな時には辛いものを食べてたっぷり汗をかいてスタミナを回復しましょう!(デジャヴ感?)
ファミリーマート限定の『来来亭旨辛麺辛さMAX』もお奨めです(笑)
.
シリーズ連載『新築住宅のつくり方』の第5回目をお贈りします。
前回までで基礎の鉄筋コンクリートが出来上がりました。
前回までは主に土木工事の業者さんが作業を進めて来ましたが
ここで水道設備業者さんが工事に入り、キッチン、洗面台、洗濯機、お風呂、トイレなど
水廻りの床下になる部分に排水の管と、
いわゆる水落しなどの際に操作する床下防寒器を設置する配管工事をします。
排水管にはねずみ色の硬質塩化ビニル管を使用して、
排水がうまく流れる一定の傾き(水勾配:みずこうばい)を確保しながら
室内の排水が屋外の公共下水管まで流れるように工事を施工します。
屋内部分の排水管工事
屋外部分の排水管工事
屋外から屋内床下へ入る部分の給水管もこのときに施工しておきます。
配管工事が終わったら配管設備業者さんが配管工事をした部分を埋め戻します。
この時には小型の油圧ショベル『バックホー』という建設機械を使用します。
男の子は建設機械をみるとワクワクしますよね♬
ちなみに現場では『ミニユンボ』と呼ばれるの事が多いのですが
『ユンボ』の語源については、、、
フランスの重機メーカーSICAM(シカム社)が『Yumbo:ユンボ』という商品名で販売していて
三菱重工業がSICAMから技術供与を受けて発売した商品名も『ユンボ』であったのが
広く一般的に広まって定着したようです。
技術供与したフランスの重機メーカーは現在はユンボ社に社名変更されていて、
日本ではレンタルのニッケンが『ユンボ』を商標登録されているそうです。
次に再び土木業者が建物の床下部分全体の埋め戻し作業を施工します。
ここでもミニユンボを使用します。
ちなみに専門的には地面より下を掘るのが『バックホー』で
地面より上を掘るのが『パワーショベル』と言います。
この時に絶対に忘れてはいけない事があります!!
第1回で地鎮祭をご紹介したのですが、
その際に神主さんから『鎮物:しずめもの』というものを渡されるので、
これを家の中心辺りに一緒に埋めてあげます。
埋め戻しが終わったら玄関やポーチの土間コンクリート部分の施工をします。
埋め戻し土の上に防湿フィルムを敷いて、土間コンクリート用の鉄筋を組みます。
それ以外の床下になる部分は、同様に防湿フィルムを敷いた上にワイヤーメッシュを施工します。
ワイヤーメッシュというのは文字通りメッシュ状のワイヤーで
鉄筋より細い直径6mm程度の鉄の棒で網目に組まれていて
畳1枚分の大きさ(約91cm×182cm)になっている物を使用します。
木造建物は湿気に弱いので重要なのはこの防湿フィルムです。
建物の床下に厚さ0.1mmのフィルムを敷く事で地面の湿気が上がって来ないようにします。
以前はこの防湿フィルムを押さえるのは焼いて乾燥させた砂だったりしたのですが、
コンクリートで押さえた方が床下作業時に衛生的で見た目も良いことから、
ワイヤーメッシュを入れたコンクリートで押さえる方法が現在では広く普及しています。
この防湿用土間コンクリートは防湿フィルムを押さえるだけの役目なので強度は要りませんが、
1階床の梁(『大引:おおびき』と言います)の中間に荷重を支える鋼製束(縦のツッパリ棒みたいな物)
を入れる場合には下地に一定の厚み分の砂利を入れ転圧して敷き固めます。
防湿土間コンクリートを打設したら表面をある程度平らに敷き均します。
あまりに天気が良く日射が強すぎると
コンクリートの水分が失われてヒビ割れる場合があるので
水を散布して養生したりする場合もありますが
ヒビ割れたとしてもワイヤーメッシュが繋ぎ留めてくれるのと
防湿フィルムを押さえのが目的なので建物に影響はありません。
これで基礎が完成しました!!
現場担当者と担当大工と一緒に基礎の天端の水平度合いをチェックします。
当社では全体の目安としてプラスマイナス約1mm程度に収めるようにしていますが
チェック時に大体5mm程度の誤差があるので、電動工具のディスクグラインダー等を使用して
凹凸を削るなどして最終的に許容範囲内に仕上げます。
レーザーで水平を測定する機械も使用して正確にチェックします。
さあ、いよいよこの後は基礎の上に土台を敷いて大工さんの工事に進みますが今回はここまで。
毎回最後の締めの言葉になりつつありますが
より詳しく知りたい方は
専門書をお買い求め頂くかgoogle先生にお聞きくださいね♬
前回までのバックナンバーは以下からご覧ください。
それでは次回更新をお楽しみに!
続きはこちら
新築事業部 境(一級建築施工管理技士・二級建築士・宅地建物取引士)