新築住宅のつくり方@ハウジング・コバヤシ ⑥
2019.08.28|家づくりについて
まだ8月だというのに函館は一気に涼しくなりましたね。
北海道の夏は短いですが、すぐに秋がやってきそうです。
夏バテから食欲が回復したらこれにチャレンジしてはいかがでしょうか?
ただし、カロリーの取り過ぎにはくれぐれもご注意ください。。。
.
シリーズ連載『新築住宅のつくり方』の第6回目をお贈りします。
前回までで建物の基礎工事が終わりましたね。
いよいよ大工さんの仕事が始まる、、、
その前に、セントラル暖房の配管工事を行います。
(※場合によって工程が前後する場合があります)
北海道の戸建て住宅では既にセントラル暖房システムが普及して久しいですが、一応、簡単に解説しておきましょう。
北海道の冬はとても寒いですから、
内に秘めたる熱い魂の持主や、元々高い体温をお持ちの方以外の一般の方々は、冬のシーズン中は暖房器具が必要ですね?
比較的古い家や賃貸住宅などでは灯油やガスのストーブだったり、電気ストーブを部屋に設置する場合が多いと思います。
中にはエアコンを設置している場合もあるでしょう。
各部屋で灯油、ガス、電気を使用すると部屋ごとにエネルギーを消費しますが、熱源を1か所にして温めたお湯(60~80度の不凍液の場合が多い)を各部屋に設置したパネルヒーターに循環させて、家全体を暖房保温するというのがセントラル暖房システムです。
熱源が灯油やガスなどの燃焼器具の場合には火元が1箇所なので安全性が高いですし、部屋ごとの室温がある程度一定になって温度ムラが少なくなることで、結露が発生する要因も少なくなります。(換気が一番重要ですが)
また寒い部屋に移動したときの身体的負担(ヒートショック)も少なくなります。
ただしこれは暖房の熱が逃げにくく保温性の高い家の造りである事が前提です。
配管は保護材付きの架橋ポリエステル管で施工されます。
白っぽい管が各部屋に設置される暖房パネル用で、ピンクは給湯ボイラーからのお湯配管、青は水配管です。
赤い管はお風呂の給湯追焚用です。
ここまでで建物の床下部分の工事がほぼ完了しました。
この後は大工さんが木工事に入りますが準備が幾つかあります。
近くに電線などがある場合は電力会社さんに連絡して安全のために保護材をつけてもらったりします。
そして高いところでも安全に作業できるように仮設足場を設置します。
この仮設足場は資格を持った技能者がいる業者さんに依頼して設置してもらうのですが、資格を持っていない方が勝手に分解したり組み立てたりしてはいけない事になっています。
一般の方々や通行人に注意喚起するため現場の周囲にはバリヤネット(オレンジ色の網)を張って、道路側前面にはA型バリケードを設置したりしますがそれぞれの施工会社によって対応は違います。
さぁこれで準備万端!
現場監督が週間天気予報などをにらみながら、大工さんと木材業者さんとの日程も調整して、いよいよ『土台敷き:どだいしき』が始まります。
基礎の天端(立ち上がりの上端)には『キソパッキン』という部材を取り付けて、その上に土台を設置していきます。
レーザーで水平を計る測定器や定規式の水平器も使いながら、基礎に埋め込んである金属のネジ棒(アンカーボルトと言います)に土台を差し込み専用のボルトで締め付けて固定します。
当社の標準仕様での土台は乾燥収縮につよいヒバ(又はヒノキ)の集成材を使用します。
使用される土台や柱、梁などの主要構造部の木材は、全て予め工場で必要な寸法に高精度で加工(プレカット)された木材を使うので、施工品質は均一的で精度のバラツキは殆どありません。
在来工法と一口に言っても様々な工法があるのですが、当社の工法では主要構造部の木材同士は金具で接合されます。
土台の設置が終わったら、一階床の荷重を受ける下地材『大引き:おおびき』と呼ばれる梁を設置してきます。
大引きの設置が終わったら一階床の断熱を受ける部材を取り付けてから断熱材を設置します。
これも様々な断熱材や工法があるのですが、当社では一階床には板状の断熱材を使用しています。
【参考】デュポン・スタイロ株式会社
【参考】『スタイロエースⅡ』
専門用語で言うと『A種押出法ポリスチレンフォーム保温板3種b』と言って、一般的な16kg/㎥のグラスウールに比べて同じ厚み当たり1.35倍以上の断熱性能があり、パッと見は解かり易く例えると水色の発泡スチロールのような感じの建材です。
一階床の断熱材を設置し終わったら、その上にフローリングなど床材の下地となる
構造用合板を敷いて設置します。
これも様々な工法がありますが当社では厚さ28mmの構造用合板を使用します。
これも予め柱の位置などが全て加工されたプレカット材を使用します。
床下地の構造用合板が設置し終わったら雨などによる水濡れや汚れを防ぐために粘着性のある保護シートを張って養生します。
ここまでで一応『土台敷き』工程は完了です。
土台敷きから1階床下地まではほとんどの場合1日で行われます。
そしてこの後はクレーンも使いながら柱を建て込んで、どんどん立体的になっていくのですが、、、
今回はここまでにしましょう。。。
最後はいつもの締め言葉とになりますが
より詳しく知りたい方は
専門書をお買い求め頂くかgoogle先生にお聞きくださいね♬
前回までのバックナンバーは以下からご覧ください。
それでは次回更新をお楽しみに!
続きはこちら
新築事業部 境(一級建築施工管理技士・二級建築士・宅地建物取引士)